皆さん、こんばんは。
これまでに数百名の生徒に指導をしてまいりました、
兵庫県豊岡市の「ようこピアノ教室」向原葉子です♪
今回は、
「絶対音感習得コース」の
自宅での練習の注意点 その1を、お伝えします。
絶対音感を付けるには、
①訓練開始年齢が、6歳半までである事
②ご自宅で、毎日休まず、1日に3~4回練習する事
が、必要です。
①の、
「訓練開始年齢が、
6歳半までである事の理由」として、
絶対音感(基準音なしで、音を聴き分けられる能力)
を、つける事の出来る年齢は、
幼少期に限られるのですが、
これは、耳が人間の五感の中で、
一番早く、発達を始める感覚器官であるため、
その分、発達を終えるのも早く、
6歳ごろには、
耳の大体の発達が終わってしまうからなんです。
そして、
絶対音感の習得終了年齢が、8歳半から9歳ごろまで
と言われており、
習得には2年半ほどかかるためです。
(*個人差があります)
その為、絶対音感の訓練は、
耳の発達がさかんに進んでいる、
「3歳から6歳くらいの間」
に行うことが、
ベストと言われています。
元々の耳が良く
(最初からミスがほとんど出ませんでした)
6歳半から始めて、
半年で絶対音感がついたお子様もありますが、
これは、かなり珍しいケースです。
そして、この絶対音感の練習が、
「3歳くらいから始めないと上手くいかない」
のもうひとつの理由として、
「知能の発達」との関係があります。
物の大きさや、形を比べる行動を、
心理学では「移調行動」といいますが、
この行動が活発になるのは、
一般的に「5~6歳」だと、
されています。
たとえば、5歳のお兄ちゃんと、3歳の妹がいて、
目の前に、大きさの違う、
イチゴの乗ったケーキが2つあるとして・・・
5歳のお兄ちゃんは、
一瞬のうちに、
ケーキの大きさを見比べて、
大きい方を取る事が出来ます。
でも、3歳の妹の方は、
自分の方のケーキが、
小さい事にも気付かずに、
ケーキをもらって、
ただ、ニコニコ♪しているはずです。
何故なら、5歳のお兄ちゃんの方は、
「移調行動」が出来ているから
ですね。
しかし、この移調行動のよる、
「物を比べる力」というものが、
絶対音感の訓練には、とても邪魔
になります。
絶対音感とは、
「音を絶対的に聴く力」なので、
比べて聴いてしまっては、
絶対音感ではなく、
「相対音感」になってしまうんです。
ですので、
絶対音感の練習は、
「移調行動が始まる前に行う」必要があります。
②の、
「自宅で毎日休まず、
1日の3~4日練習する事が必要」
である事の理由は、
・お稽古を休むと、
覚えかけた事を忘れてしまうから
・一度にまとめてやっても
子供が飽きて集中しなくなるから
です。
小さな子供の吸収力は凄いです!
興味を引いたり、集中したりすると、
「あっという間」に覚えてくれます。
でも・・・
忘れるときも、
「あっという間」なんですよね・・・
ですので、
音感訓練だけでなく、
ピアノの練習も、毎日する必要がある・・・
と、お話ししているのは、
「子供は、覚えるのは早いが、
忘れるのも早い!」からです。
そして、年齢が小さいと、
当然、集中力が続きません。
今、レッスンを始めたばかりの、
3歳、4歳の生徒が4名ありますが、
まだ赤1本だけなのに、
この年齢の子供は、やり始めてすぐに
旗をくるくる巻いて遊びだしたり、
まだ、レッスン序盤でも、
(30分の中で、数分ごとに違う事をしています)
「もう、やらな~い!」
などと言って、
保護者の方のいる、
椅子の方に走って行っちゃったり、
勝手に、別の小道具の、
マグネットや指番号札などで、
遊びだしちゃったりする子が多いです・・・汗
ですので、小さい子供を、
一定時間、集中させるのは至難の業
なのですが、
その都度、臨機応変に、
レッスンでやる予定の順番や
分量を変えて、
出来る限り、
「もうやらな~い」「帰る~」
の言葉が出ないように、
「え?もう終わりなの?
まだやりたい!」の言葉が出るよう、
心掛けていますが、
大抵、どれも数分で飽きてしまいますので(笑)、
レッスン以上に甘えが出やすい、
お家での旗の練習時間は、
一回1~2分で。
和音の数がかなり増えても、
3分を超える練習は長すぎですから、
凄く良く出来て、集中していても、
どんなに長くても1回5分以内とし、
「気分よく」
終わらせてあげてください♪
特に、初期の練習では、
出来にムラがある事が多く、
日によって、調子に波があるのが普通です。
ですので、
お稽古をしたときに、
調子が良くなければ、
練習を、早く切りあげた方が良いです。
これを、
「上手く出来なかったから・・・」
「昨日できなかったから・・・」
と、一度にまとめて、しかも、
「ちゃんと出来るまで!」と、
たくさんやってしまうと、
こどもの自信を失わせたり、
練習嫌いにさせてしまいます。
また、
「正しくこたえたい!」という気持ちを強めて、
「難しい絶対的な聴き方」ではなく、
「やさしい相対的な聴き方」に、
追いやる事になってしまいます。
(*相対的に比べて聴くのは「相対音感」)
よって、
絶対音感の練習は、
・毎日、休まず練習する事
・1日に複数回練習する事
・調子の悪い日は、練習を短めに切り上げる事
が、大切です。
以上、
「絶対音感習得コース」
自宅での練習の注意点について、お伝えしました。
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