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「ショパンコンクール2021♪第三次予選」通過の鍵は加点要素か?!

更新日:2021年10月17日

皆さん、こんばんは。

ピアノ指導歴28年。

これまでに数百名の生徒に指導をしてまいりました、

兵庫県豊岡市の「ようこピアノ教室」向原葉子です♪

ショパンバラード1番を卒試で演奏する筆者↑



今回は、引き続き、

「ショパンコンクール2021♪第三次予選」

通過の鍵は加点要素か?!

について、お伝えします。



第三次予選も後半戦でございます♪



ショパンコンクールを聴きながら、練習したり家事をしたり、

猫の世話をしたりしているので、

あれこれやらかしてますw



私が、パソコンの椅子に座れば、

遊んでもらえる・・・と思っている猫達には、



「遊び方がいいかげんだ!」と、

怒られています・・・

ハイ。すみません。



5年に一度の、いえ、今回は、

6年越しのショパコンなので、

どうか、お許しいただきたい・・・!



早速ですが、

通過の鍵」はなんなのか・・・?

ですよね。



通過の鍵は、加点要素で決まるのではないか



そう思います。



ショパンコンクールの審査の基準に関しては、

かなり細かい規定があるそうで、

それを全て公開されてはいませんが、



前回もお知らせしたように、

次もその人の演奏を聴きたいか?

という項目があるそうです。



その他のコンクールでもそうですが、

ファイナルとなると、

もう「上手いなんて言うのは当たり前」なので、



いかに、

印象に残る演奏をするか

という事が、大事になってくるんですよね。



そして、

あとは各審査員の好み



やはり、人それぞれ、好き嫌いがあって、

印象に残る名演奏であっても、



あまり個性的過ぎると、点数が割れてしまう為、

総合点で、点が足りなくなって落とされてしまう・・・



ですので、

平均して高得点」をもらう必要があります。



魅力ある演奏であっても、リサイタルではないので、

聴衆に受けたからと言って、

コンクールで通るとは限らない…という事です。



それが、いつも

コンクールの結果について、あれこれ議論されるところ

でもあるのですが・・・



ここまで、第三次予選を聴いてきて、

本当にハイレベルなので、



皆さん、本当に素晴らしい演奏ばかりで、


え?ここから半分落とすの?どうやって・・・???!


という気持ちです。



どのコンテスタントも、

マイナス要因がほとんどないんですよ。



こうなってくると、

本当にもう、



・より多くの審査員の好みに合った演奏をした方

・より印象深く、加点要素の大きい演奏をした方



が、総合点でいくのでは・・・

と、思います。



以前に比べて、正統派な演奏をした方より、

結構個性的な演奏をした方が、三次に残っているので、



ショパンらしさ」には、

あまりこだわらなくなったのかなあ・・・



とも、思うのですが、

でも、もともとショパンコンクールが、



ワルシャワ音楽院の

ジュラヴレフ教授が始めたコンクールで、



・ポーランド・ワルシャワで

5年に一度ショパンの命日(10月17日)を挟んで開催

・ピアノ部門のみ

・演奏楽曲はショパン作品のみ



の、コンクールなんです。



他の部門もある、

いろんな作曲家の作品が課題曲に上がっている、

その他のコンクールとは違っていて、



「かなり特殊なコンクール」

というのが分かりますよね。



ポーランドは侵略の歴史のある国で、

何世紀にもわたって、侵略や分裂にさらされ、

翻弄されてきたので、



戦後独立したポーランド愛国心を高めるため

ショパンの祖国ワルシャワで、



ショパンを愛するピアニスト達で

ショパンの曲を演奏しよう!

という事で始められたコンクールなので、



いかにショパンの音楽を理解し、表現しているか

いう所は、やはり外せないんですよね。



昨日聴いた、スペインの

マルティン・ガルシア・ガルシアさん



予備予選も1次も2次もキチンと聴けていなくて、

3次でやっとしっかり聴きました♪


とにかく、

底抜けに明るく軽やかな演奏



ご本人も笑顔で、身体をゆすりながら、

音楽を口ずさみながら(笑)

実に楽しそうに演奏されていました。



とても魅力的な演奏だけれど、

ショパンらしいか・・・?

と言われると違う・・・のかなあ・・・



その点で、この3次は通るのかなあ・・・

と、思ったりするのですが・・・



これまでのショパコンを見ると、

ショパンらしくない」ということで、

通らないことって多いんですよね~・・・



ポーランドの侵略の歴史。

その悲しみや憤りを音楽に込めたショパン



自身の恋愛もうまく行かず、

病魔に侵されて、

若くして亡くなったショパンの無念さや絶望感・・・



そういう事からみても、

ショパンの音楽には、明るい調子のものであっても、



そこかしこに、

憂いや哀しみ、怒り、苦しみが秘められている・・・

という感があるんですよね。



ですから、

底抜けの明るさとは違う」と・・・



とても素敵な演奏でしたが、

だけど・・・明る過ぎる・・・かなあ・・・

楽しそうで、ワクワクする演奏ではありましたが♪



まあ、私がそもそも、

暗ーいのが好きなもので・・・(笑)



次に聴けたのが、ロシアの

エヴァ・ゲボルギアンさん



マズルカが素敵でした♪

葬送ソナタも、良い!



昔から、ロシアの方って、ショパンが上手いですよね。



それから、日本の、

小林愛実さん



マズルカも良かったですが、

プレリュード、素晴らしかったですね!



始めは、聴きなれているポリーニやアルゲリッチの前奏曲とは、

また違った始まり方だったので、


「ん・・?あんまり・・かなあ・・・」と思ったのですが、



24曲全部演奏するとなると、

表現の仕方、構成も色々心づもりがあったようで、



雨だれなんて、ちょっとは聴いた事が無い作り方で、

「ほお~・・・そうきますか!!」と感嘆したくらい!

素敵でした。



そして、後半に向けてどんどん盛りあげていって、

最後は圧巻・・・!でした。



もう本当に、

これで、誰を落とすの?」っていうくらい、

皆さん素晴らしい演奏で、



審査員の先生方も、

大変悩まれているのではないか・・・と思います。



ちなみにいま、ショパンコンは休憩中なので、

ポリーニさんの前奏曲を聴いています♪



本当にこの方は「ミスターパーフェクト」で、

私も、どの演奏もお手本にしてきたピアニストですが、



皆さんにも、ショパンの演奏でおススメするなら、

迷うことなく「マウリツィオ・ポリーニ」さん一択です♪



ショパンの命日となりました。

結果もファイナルも楽しみですね♪



以上、

「ショパンコンクール2021♪第三次予選」

通過の鍵は加点要素か?!

について、お伝えしました。



前の記事に戻る(「ショパンコンクール2021♪第三次予選」ファイナルに進むのは誰か?


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